東京慈恵会医科大学
付属病院

栄養部 管理栄養士 主任
小沼 宗大氏

防災について、日ごろどのようにお考えですか?
災害時に備え、非常食と水の備えは絶対に必要だと考えています。特に病院の場合、患者様の非常食は欠かせません。
当病院では、もともと25年くらい前から缶詰などを用意していましたが、賞味期限が長いこと、軽くて扱いやすいことなどから、サバイバルフーズを導入するようになりました。現在は、患者700人分、職員200人分のサバイバルフーズを備蓄しています。
サバイバルフーズを導入した感想はいかがでしょう?
導入する例としては、まず、超・長期保存なので、更新期間が長いことがとてもありがたいですね。以前、備蓄していた缶詰は、保存期間はせいぜい1年、長くても3年です。

製造してから届くまでのタイムラグもあり、実際の保存期間は丸3年ないという状況でした。そうすると、届いて、重たいものを搬入して、すぐにまた更新の時期がくる。その手間だけでも大変でした。
その点、更新期間が長いので、搬入の手間が省けるだけでもありがたいです。また、缶詰の場合、期限の切れそうなものは無駄にしないよう病院の給食の献立に使うのですが、それも更新期間が短いと手間が頻繁に発生します。
献立を考える手間がない点も、とても助かります。
サバイバルフーズの栄養面に関して、専門家からご覧になっていかがですか?
クラッカーはカロリーがしっかりとれて良いと思いますし、シチューは野菜がたっぷりですから、これも良いですね。
味の面でも、病院の防災訓練時にドクターにも食べてもらったりしましたが、意外に美味しいと好評です。
また、災害時にこそ温かい食事を出してあげたいのですが、場合によってはライフラインが止まってしまい、調理できないこともあります。そうした時に、お湯はもちろん、水や、そのままでも食べられる点もいいですね。
保管について、配慮されていることはありますか?
備蓄食は以前、地下倉庫に保存していたのですが、当病院の立地上、大津波がきた場合には地下の施設は水浸しになってしまう可能性があります。
そこで、半分は地下に、半分は4階に保管するようにしました。これで、より安心できる状況になりましたね。
サバイバルフーズや弊社に期待することがあれば、お願いします。
今後は、味のバリエーションが増えたらうれしいですね。
食べ物と水は、絶対に必要なものだという認識はありますので、今後も前向きに予算化し、継続して備蓄していきたいと思います。