西日本では珍しい研究熱心な生産者
兵庫県丹波市。丹波といえば黒豆。そして丹波大納言小豆。いずれにしても米の産地というイメージはありません。
でも、私たち米業者必携の米穀データバンク発行「米マップ2010」によれば、丹波市周辺の評価は「A」(特A・A・B・C・D・E・評価外の7ランクで評価しています)。かなり美味しいお米が穫れることが業者間では知られています。
美味しさの秘密は島根の仁多米と同じく、“気候”。美味しいお米の産地として知られる新潟の魚沼地方も、島根の雲南地方も、共通点は分水嶺の北側、日本海側気候の中山間地であることなのです。
そして丹波市。丹波市は日本一低い分水嶺がある町で、標高が低いわりに“いい水”が出ることで知られる地域。魚沼と同じ盆地地形で、昼夜の寒暖差が激しいのが特徴です。
当社では福島原発事故のあと、“安心・安全”を掲げる企業として、放射性物質の影響がない地域に配送センター等を移転するため、西日本各地の気候や農産物、名産等を調べました。その検討時、いちばんに浮上したのが京都と兵庫の県境の丹波地方。日本人は米と豆で食文化を築いてきましたが、この丹波地方には両方があるのです。
しかも丹波市には素晴らしい生産者グループが存在しました。西日本では美味しいお米が穫れる地域でも、その価格が安く商売にならないため、米づくりの研究はかなり遅れています。正直、“せっかく美味しいお米ができる地域なのに、なぜもっと研究しないのだろう”と思うことが多々あります。
ところが丹波市の宮垣富男さんを中心としたグループでは、圃場ごとの土壌分析を行い、科学的なデータをもとに施肥を計画。素晴らしい食味の無農薬栽培米をつくっていたのです。
美味しいお米をつくるにはさまざまな農法があり、その農法ごとにメリット・デメリットがあります。どんな農法を採用するかは生産者の価値観ですが、いまや科学的な土壌分析は現代農業の必須項目。当社の直営圃場でも行っていますし、当社と取引のある農家のほとんどが土壌分析を行っています。
でも実際には日本中の生産者で土壌分析を行う生産者はまれ。とくに西日本では極めて珍しいのです。
そんな西日本でも貴重な、そして食味もかなり優秀な無農薬のお米を、生産者、JA丹波ひかみ、当社との三者提携で、皆さまに販売できることになりました。「黒豆だけでなく、美味しいお米の産地であることをPRしたい」という生産者とJAの想いもあり、価格もかなりリーズナブルに設定。ぜひ、お早めにお申し込みください。
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