びっくりするほどの
スケール感!
石川県内で先進的な農業に取り組む農業生産法人の団体、それが『風土金澤』。日本でも有数の生産法人ネットワークです。なにしろ風土金澤を率いる代表の井村辰二郎さん(47歳)は200町歩(ヘクタール)で有機小麦と有機大豆を栽培。日本の有機小麦生産シェアのなんと80%近くが井村さんの畑で作られています。さらに有機米の生産が16町歩。米の面積が霞んで聞こえますが、これだけでかなりの大規模農家。しかも一般では栽培しない、収穫量の多い稀少品種が中心なのです。井村さんが実践していることはまさに『強い農業』で、そのスケール感は完全に海外です。
さらに副代表の軽部英俊さん(44歳)の農業生産法人がこれまた凄いスケール。米120町歩だけでなく、餅の加工工場を持ち、農産物直売所と飲食店を計3店経営。社員とパートあわせて100人近く、農業法人のなかでは巨大企業なのです。
その脇を固めるのが、ベテランの林浩陽さん(ベテランと言ってもまだ51歳)。林さんは「補助金に頼らない農業」が社訓で、餅の加工場も乾燥調製施設もすべて自己資金。というと小さな生産法人を想像しますが、耕作面積は36町歩。しかも都市郊外に拠点を持つため田んぼ一枚の面積が小さく、7畝(0・7反、約200坪)の圃場を中心になんと約500枚。気が遠くなるほどの作業量です。
そして若手が2名。舘喜洋さんは28歳。父親の突然の不幸から農業を継いで早6年。半径5㎞に点在する40町歩の圃場を駆け回り、奥さんとお母さんは餅の加工に精を出します。
竹本彰吾さん(28歳)は、祖父の作った米が天皇献上米になったことがある食味自慢の生産者。5軒の中では唯一、餅などの加工工場を持たず、米一本で勝負しています。現在の圃場面積は40町歩ですが、将来の目標は100町歩以上。周辺の状況を考えれば、あと10年程度で実現するかもしれません。
さて、そんな5軒の農家のお米が『風土金澤米』。品種はコシヒカリ。栽培方法も減農薬・減化学肥料に統一します。
代表の井村さんは言います。
「今までは5軒がそれぞれ、栽培方法も品種もバラバラでしたが、今後は肥料などの資材も統一して、有機肥料100%、農薬8割減を目標にしていきたいと思っています」
その心は、輸入米への対抗にあります。5軒の圃場をあわせると、約300町歩! これだけの生産者がタッグを組むことは日本でも異例で、風土金澤米の成否は日本の米の将来をうらなう試金石でもあるのです。
オーガニック・エクスプレスを販売窓口に選んでくれたことに、私たちも感謝しています。
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